一戸建住宅に設置するエレベーターのことを「ホームエレベーター」と呼びます。
近年高齢化やバリアフリーの関心に伴い、ホームエレベーターの設置を考えている人が増えてきました。
上下階の移動が困難になってくると、1階での生活が多くなり物が1階に集中したり、外出が億劫になってきます。また定期的な布団干しなど大きな荷物の荷運びに危険を伴います。
今回はホームエレベーターを設置を考えている方向けに、「ホームエレベーターの後付けのポイント 設置費用と維持費用編」をお送ります。
ホームエレベーターを選ぶポイント編、デメリットや失敗例なども下記リンクにありますので併せてご一読ください。
ホームエレベーターは後付けできるか?
ホームエレベーターの設置に必要な条件は以下の通りです。
- 設置に必要なスペースを確保できる(たたみ1畳程度〜)
- エレベーターを設置できるだけの強度がある
- 屋内に出入り口を作れる
- 既存住宅の建築確認検査済証がある
基本的には、建築基準法に則った住宅でなければ設置できません(建築確認検査済証)。
建ぺい率や容積率、建築所、リフォーム面積などについて定められた基準をクリアする必要があります。
少し手を加えて建築基準法に適した建物に改修できる場合もありますので、信頼のできる業者さんと相談の上で検討をしてください。
株式会社トライアングルでは、
バリアフリー・介護リフォームの専門家集団が
「朝起きてから寝るまで」を共に悩み、解決します
バリアフリーリフォームとは家の中を住みやすくする、というでだけではありません。私共は、家の中の障害や不便をなくす事で、よりエネルギッシュに世界と繋がって生活ができることを目標にしております。
「毎日のお出かけが億劫でなくなった!楽しく生活しています」というお声をいただけることが何よりの誇りです。
バリアフリー化の悩み介護リフォームの悩み、なんでもお声掛けくださいませ!
敷地に余裕がない場合(改築をする)
家の中にホームエレベーターを設置する場合は改築になります。
押し入れなどの収納スペースや吹き抜けを活用すれば、現在お住まいの家のレイアウトを大きく変えることなくホームエレベーターを設置できます。
たたみ1畳程度あれば、設置が可能です。
車いすをご利用の場合は、現在使用している車いすのサイズとの兼ね合いや、介助者が乗るスペースが必要かどうかも併せて、設置スペースの検討をしてください。
現在のレイアウトを変えずに設置したい場合(増築をする)
敷地に余裕がある場合は、現在の建物の外側にホームエレベーターを設置することで、現在の間取りを変えずにホームエレベーターを設置することが可能です。
庭のスペースや外の物置きスペースなどを活用することができます。
室内空間を犠牲にせず快適な移動が可能です。
設置できるかはプロに聞いてみるのがおすすめ
上記に記載したとおり、設置の条件にスペースの確保や、住宅の強度など専門家の意見が必要です。
設置できるかどうかは個々の住宅の条件に様々なため、ホームエレベーターの設置の検討をしている方は一度、信頼できる業者に相談してみることをおすすめします。
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ホームエレベーターの設置費用
設置に必要な費用は諸々併せて、1000万円程度が目安となります。
(個々の住宅の条件によって様々なため、具体的な金額は専門家に確認をしてください)
では具体的にどのような費用がかかるのでしょうか。
代表的なものを説明していきます。
ホームエレベーターの本体価格
メーカーが出している本体価格の費用です。
ホームエレベーターの機器に関する費用なので、手続き・工事費用などは含まれません。
ホームエレベーターの本体価格を決める要素は大きく分けて以下の3つです。
- 2人乗り(150kg)か、3人乗り(200kg)
- 油圧式かロープ式
- 建物の階数と構造
ご家庭の人数や普段ホームエレベーターを使用する人数、車いすを利用するかどうかなどを想定して、2人乗りか3人乗りかを決定します。
価格はメーカーによって異なりますが、2人乗りで300〜500万円、3人乗りで400〜600万円ほどになります。
ホームエレベーターの設置工事費用
ホームエレベーターを設置する工事にかかる費用です。
新築よりリフォームの方が、ホームエレベーターを設置するための空間を新たに造ることになるため、柱や鍼の補強など、設置工事費用が高い傾向にあります。
個々の住宅によって変動する費用のため、業者さんで見積もりに差が出ることがあります。
ホームエレベーターの設計費用・確認申請代行費用
ホームエレベーターを設置するための設計費用や、役所に建築確認申請をする申請代行費用です。
大きく家の中に空洞を作ってホームエレベーターを設置しますので、役所に確認申請して許可をもらう手続き費用になります。新築・リフォームどちらも確認申請は必要です。
ホームエレベーターの維持費用
ホームエレベーターのランニングコストですが、全体を通して年間7〜10万円ほどかかります。
内訳は以下の通りです。
- 電気代
- メンテナンス代
- オイル交換代(※油圧式のみ)
- 固定資産税
電気代
意外にかかるのではと心配になりがちな電気代ですが、ホームエレベーターで1日10往復する場合、月間500〜900円ほどになります。(※使用頻度とホームエレベーターの機種により変動します)
また、ホームエレベーターを使う際にアンペアを上げた場合は、電気基本料も上がるので注意が必要です。
定期検査・メンテナンス・部品交換代
ホームエレベーターは、建築基準法に記された年一回の定期検査・定期報告は除外されており、必要ありませんが、維持管理の義務があり、安全に使用するために、年1回程度のメンテナンスをおすすめしています。
メンテナンス契約は、業者やホームエレベーターの機種や仕様にもよりますが、年間約5〜8万円ほどかかります。
メンテナンス契約は契約内容にどこまで含まれるかを必ず確認してください。作業代や、部品・消耗品交換代、故障時の緊急出動が含まれるかなどは業者によって様々です。
ホームエレベーターを設置する前に、設置業者にメンテナンス契約があるかを確認しておきましょう。メンテナンス契約がない設置業者さんはできるかぎり避けた方が賢明です。
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部品交換の年数の目安
参考までに部品交換の年数は以下になります(Panasonicから引用)
オイル交換代(※油圧式のみ)
エレベーターの駆動方式には「油圧式」「ロープ式」の2種類があります。油圧式は5年毎にオイル交換が必要で約5万円ほどかかります。
エレベーターの「油圧式」と「ロープ式」
「油圧式」はエレベータールームを下からジャッキで直接支えて、圧力を制御して昇降させる方式です。
「ロープ式」はドラム型の巻き取り装置で、ワイヤーロープを巻き取り巻き戻したりしてエレベーターを昇降させる方式です。
以前は「ロープ式」は巻き上げ機やモーターの設置スペースの関係で、油圧式よりも設置スペースを大きく取るのが通例でしたが、企業努力により設置寸法が解消されて、「油圧式」「ロープ式」ともにほとんど変わらなくなっています。
現在は「ロープ式」の方が主流ですが、双方ともに安全性や乗り心地に大きく変わりはありません。
固定資産税
固定資産税は土地・建物を所有している人に課される税金です。
建物にかかる固定資産税は「評価額(自治体による家屋調査で決定)」をもとに算出されます。
この「評価額」は高額な設備を導入するほど高くなるため、ホームエレベーターの設置は、資産価値が上がったとして「評価額」が上がる一つの要因となります。
固定資産税評価額の細かい算定基準は公開されていません。正確な金額は市町村(東京23区の場合は東京都)の家屋調査を経て、納税通知書が届くまで分かりません。
ホームエレベーターの耐用年数
ホームエレベーターの耐用年数は20〜25年です。
メンテナンスをすることで、エレベーターの寿命はある程度伸ばすことができますが、メンテナンスを続けていても、いずれエレベーターの寿命には限界がきます。
ホームエレベーターのリニューアルをどのタイミングで決めるかも検討しておきましょう。
ホームエレベーター設置を検討している方は以下のリンクも合わせてご一読ください。
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