【R.31】車いすで快適に暮らせる家へ|和室→洋室・浴室の集合住宅バリアフリーリフォーム

車いすで快適に暮らせる家へ|和室→洋室・浴室の集合住宅バリアフリーリフォーム 施工事例

車いすを利用して生活している方のために、集合住宅の一室を全面的にバリアフリーリフォームしました。

今回の工事は「車いすで動ける範囲を少しでも広げて、意欲的に日常を過ごしてほしい」ご家族の想いがあり、その想いをできるだけ叶えてあげたいと、ご家族・担当者・専門家の間で何度も話し合いと検討を重ねた改修です。

室内は車いすでの移動がしやすいよう、和室を洋室に変更し、床全体をフラットな仕様に仕上げました。

また、部屋全体に一体感を持たせるため、リフォームする寝室をリビングの内装のデザインに取り入れて仕上げることで、空間全体の統一感をもたせています。

敷居の撤去や、扉の拡張など、室内の動線をチェックし、車いすでの生活がより快適になるよう細部まで配慮した改修となりました。

場所 神奈川県横浜市
建物データ 集合住宅、リフォーム

玄関収納を造作して、車いすの置き場を確保

施工前


施工前 玄関

施工前 玄関

施工後


施工後 玄関 車いす収納

施工後玄関 靴箱

図面


玄関・図面

玄関周りの使い勝手を向上させるため、もともとあった玄関収納を一度全て撤去し、車いすの収納を想定した新しい造作収納を設けました。

下部には車いすがスムーズに収まるスペースを確保し、上部には外出時に必要なものを収納できるよう、棚を再構成しています。

さらに、別の場所も棚を作り直すことで、全体的に収納効率が上がり、車いすや靴、周辺用品がすっきりと収まる、見た目にも機能的な玄関になりました。

和室を洋室に変更し、移動しやすい寝室に

施工前


施工前 寝室(和室→洋室)

施工前 寝室(和室→洋室)

施工後


施工後 寝室(和室→洋室)

施工後 寝室(和室→洋室)

寝室として使用していた和室は、車いすでの移動に不向きな畳敷きだったため、洋室へと改修しました。

畳からフローリングへ変更することで、車いすのタイヤが沈み込むことがなくなり、移動や方向転換も安定して行えるようになりました。

さらに、床面がフラットで堅くなったことで、介護用ベッドの設置も安定して設置ができるようになり、日常の介助や動作がより安全になり、機能性と快適性の両立が出来るようになりました。

敷居を撤去して部屋間の段差を解消

施工後


敷居撤去 引き戸

敷居撤去 引き戸

敷居撤去 引き戸

「室内の移動をもっと楽にしてあげたい」というご家族の強いご要望を受けて、部屋の敷居を撤去し、段差をすべてフラットにしました。

床面に凹凸がなくなったことで、車いすでもスムーズに各部屋へ移動できるようになり、出入りのストレスが大幅に軽減されました。

さらに、部屋の仕切りには軽い力でも開閉しやすい引き戸を採用。開口も広く確保できるため、介助の際もゆとりを持って通行できます。

毎日の移動が安全で快適になるように配慮されたバリアフリー設計です。

脱衣室の扉を広げて、車いすで出入り可能に

施工後


脱衣室 扉 ひきドア

図面


脱衣室・洗面室・図面

リフォーム前の脱衣室は、扉の開口が狭く、車いすでの出入りが難しい状況でした。

この問題を解決するために、開口幅を広く確保できる、大建工業の「ひきドア」を採用し、出入りのしやすさが格段に向上しました。

寝室の引き戸と同様に、軽い力でもスムーズに開閉できる設計になっており、介助が必要な場面でも安心して使える仕様です。

車いす対応の洗面台で毎日の身支度がスムーズに

施工前


施工前 洗面台

施工後


施工後:車いす用洗面台

リフォーム前の洗面台は一般的な仕様で、車いすでは正面からアプローチしにくい作りになっていました。

そこで今回のリフォームでは、足元にしっかりスペースがあり、車いすを使用して正面からアプローチしやすいタイプの洗面台を設置しました。

この洗面台は高さも車いす仕様に調整されており、無理のない姿勢で手を伸ばして使えるようになっています。

浴室の段差を下げて安全に入浴できるよう改善

施工前


施工前 浴室 ユニットバス UB 段差

施工後


施工後 浴室 ユニットバス UB 段差

リフォーム前の浴室と脱衣室の間には約15cmの段差があり、車いすでの移動や出入りの際に大きな障害になっていました。

構造上、段差を完全にゼロにすることはできなかったものの、安全性を最優先に考え、可能な限り段差を低く抑える工事を実施。

出入り時の介助の負担を軽減することで、安心して入浴できる環境に近づきました。

シャワーの位置を調整し、座ったまま使いやすく

施工前


施工前 浴室 ユニットバス UB シャワーの位置

施工後


施工後 浴室 ユニットバス UB シャワーの位置

浴室リフォームにあたり、ユニットバスをまるごと交換し、シャワーの位置も使いやすさを考慮して調整しました。

もともとのシャワーや水栓は低めの位置に取り付けられており、座って使うには使い勝手に課題がありました。

そこで、新しいユニットバスではシャワーの取り付け位置を標準よりやや高めに設定し、座ったままでも自然な姿勢で操作・使用ができるように改善し、毎日の入浴が少しでも楽にできるよう配慮しました。

ご利用ありがとうございました!

 

15-0719


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