【R.34】「一緒に、でもちょうどいい距離感」|男女別2ユニット型グループホーム

「一緒に、でもちょうどいい距離感」|男女別2ユニット型グループホーム 施工事例

障害のある方が安心して暮らせるグループホームには「プライバシーを守れる空間」と「自然に交流できる場」の両立が求められます。
また、グループホームが福祉施設として安心できる場所になるためには、バリアフリー設計が欠かせません。

今回ご紹介するのは、男女別に暮らせる2ユニット型のグループホームの施工事例です。

1階と2階を分け、それぞれにキッチン・浴室・トイレを備えることで、1フロアで生活が完結できる安心の住まいを実現しました。
広々としたLDKや個室のプライバシー確保、スタッフの働きやすさに配慮した設計など、多くの工夫が詰まっています。

「一緒に過ごす安心」と「ちょうどいい距離感」をテーマに、施設内の各空間をご紹介します。

場所 神奈川県海老名市
建物データ 新築 木造2階

男女別に暮らせる2ユニットを支える玄関とエレベーター

図面

↑図面

玄関

玄関を入ると、すぐにエレベーターが設置されており、入居者や来客がスムーズに1階と2階へ移動できるようになっています。
特にこのグループホームは男女別の2ユニット型になっているため、1階と2階で生活空間を分けて、それぞれのプライバシーと安心感を確保しています。

また、玄関から直接エレベーターにアクセスできる動線は、車いすを利用する方や介助が必要な方にも優しい設計です。
外出や帰宅の際にも移動の負担を減らし、 日々の暮らしをより快適にします。

「玄関」と「エレベーター」を組み合わせたこの動線計画は、男女別ユニットという特性を支える重要なポイントであり、安心して生活をスタートできる空間づくりになっています。

リビングで広がる交流と安心感

LDK1

LDK2

広々としたリビングは、入居者同士が自然に顔を合わせ、会話や交流が生まれる場所です。
車いすでも余裕をもって通行できるスペースを確保しているので、誰もが同じ空間で安心して過ごすことができます。

さらに、リビングの一角には車いす対応の洗面台を設置しました。帰宅後や食事の前など、すぐに手を洗える環境が整っていることで、介助もしやすく衛生的に過ごせるようになりました。
小さな設備ですが、日々の暮らしの快適さにつながっています。

キッチンから見守れる安心の空間

カウンター

キッチン

キッチンはカウンターキッチンを採用し、調理をしながらリビングを全体を見渡せる設計としました。
入居者の様子を把握しやすいため、スタッフにとっても安心で、自然な会話や交流が生まれやすい空間になっています。

カウンターは食事の配膳やちょっとした作業に便利なだけでなく、思い出のある写真を飾るスペースとしても活用できます。
スタッフさんが懐かしい写真や思い入れのあるものを飾って、あたたかい空間にしてくれています。

5つの個室で守られるプライバシーと安心

個室

各ユニットには5つの個室が設けられており、入居者一人ひとりが自分の時間を大切にできる空間となっています。
グループホームという共同生活の中でも、個室で過ごす時間は心を落ち着けたり、自分らしさを保ったりするために欠かせません。

室内はシンプルで使いやすい設計とし、家具の配置や好みに合わせてアレンジできる自由さを残しています。
プライバシーをしっかり守りながらも、扉開ければすぐにリビングへ出て交流できる「安心とつながりの両立」が実現されています。

個室があることで、入居者は自分の生活リズムを大切にでき、安心して長く暮らせる住まいになっています。

スタッフルームで支える入居者の安心

スタッフルーム

グループホームの安心した暮らしを支えるのは、日々そばでサポートするスタッフの存在です。
そのため、施設内にはスタッフルームを設け、夜勤にも対応できるようベッドを置けるスペースを確保しました。

スタッフがしっかりと休憩を取りながら勤務できる環境を整えることは、入居者にとっての安心にもつながります。
無理のない勤務体制があってこそ、日中も夜間も安定した支援を受けられるからです。

また、スタッフルームがあることで入居者からの呼びかけにも素早く対応でき、「そばに誰かがいる」という安心感を日常的に感じられます。

トイレは多目的トイレと一般トイレを設置

多目的トイレ

各ユニットには、多目的トイレと一般トイレの2種類を設置しています。
入居者5人に加え、スタッフも利用することを想定し、十分な数を確保することで、混雑や不便を感じることなく日常生活をおくることができます。

多目的トイレは、介助が必要な方でも安心して利用できる広さを確保し、一般トイレは気軽に使える日常的な設備として整えました。
状況に応じて使い分けができるため、入居者一人ひとりが快適に過ごせる環境となっています。

必要なときにすぐ使える安定感は、共同生活を支える大切なポイントです。

清潔感と安心を両立した浴室と車いす対応洗面台

車いす用洗面台

浴室 ユニットバス UB

浴室は、毎日の入浴を安心して行えるように清潔感を重視した空間としました。
明るい内装と掃除のしやすい仕上げにより、常に清潔で快適に利用できる環境を整えています。

また、脱衣室には車いす対応の洗面台を設置しました。

介助をすることを想定して、日常の身支度を快適に過ごせるようある程度の広さを確保しており、動線にゆとりを持たせ、入居者自身も介助するスタッフも無理なく利用できます。

 

ご利用ありがとうございました!

14-2024