いす式階段昇降機は毎日人を乗せるものだからこそ、安全に使用できるよう整備が必要です。
今回はいす式階段昇降機の定期検査と保守点検についてご説明いたします。
定期検査と保守点検の違い
「定期検査」と「保守点検」の一番の違いは、報告義務があるかどうかといえます。定期検査は、特定行政庁に1年に1度報告義務があり、検査項目ごとに資格をもった検査員がチェックして報告をします。保守点検は、安全に使うためのメンテナンスを指し、報告義務はありません。
同じ昇降機のなかでも、エレベーターは、1ヵ月に1回の点検が基本ですが、家庭用のいす式階段昇降機の場合は、半年に1回、1年に1回など点検の周期は使用状況によって変化します。
定期検査とは?
「定期検査」「定期検査報告」とは建築基準法に制定されている検査のことで、略して「定検」などとも呼ばれます。「検査」と「点検」は明確に区別しています。
建築基準法には、
昇降機の所有者(あるいは管理者)は、資格者に検査を受けさせてその結果を特定行政庁に報告しなければならない
(建築基準法第12条3項より)
いす式階段昇降機や段差解消機は定期検査の対象になる??
定期検査の対象となる昇降機は次の通りです。
・エスカレーター
・小荷物専用昇降機のうちフロアタイプ
いす式階段昇降機や段差解消機は「特殊な構造又は使用形態のエレベーター及びエスカレーター」として建築基準法施行令に定められています。そのため、定期検査の対象になります。ただし!例外として、住戸内のみを昇降するものは対象外です。
※住戸内の定義について…原則玄関の鍵のかかるドアより内側のみを昇降するもの。その他は、各特定行政庁の判断(解釈)によっては認められることもあるようですが、都度相談となります。(例:玄関より外側に設置されている昇降機に関して、昇降機を鍵で管理して居住者しか使用できないようにする。等)
保守点検とは?
「点検」「保守」「保守点検」「定期点検」「メンテナンス」などとも呼ばれ、定期的に昇降機の異常の有無を調査し、清掃・注油・調整等を行うものです。
点検周期は設置している昇降機の条件により様々です。
同じ昇降機の中でもエレベーターの場合、基本は毎月実施するという考え方ではありますが、「遠隔監視システムで毎日遠隔点検している」「スキー場で冬季しか利用しない」などの場合は点検回数を減らすこともあります。
家庭用いす式階段昇降機の場合、「利用者が居住者のみ等、特定の人しか利用しない」ものであるので、点検回数は1年に1~2度ほどが実情です。一方、同じいす式階段昇降機でも、施設に設置されているものについては毎月実施している場合もあります。
気になるメンテナンス契約の相場は?
設置場所や利用頻度など条件により様々ですが、
年間、約3万円(+設置場所が屋外の場合5000円)(+部品代※契約内容による)(+定期検査報告3~5万円)
程度が保守点検・メンテナンス契約の相場です。
ただし、機械の形状によったり、設置環境(海岸沿いの塩害がある場合など)・想定される利用頻度・1階~3階・4階の場合等でなどで変動するため、いす式階段昇降機を設置する前などあらかじめ業者に聞いておくのが安心かと思います。
トライアングルの保守点検
トライアングルでは、メンテナンス契約も承っておりますのでぜひご用命ください。
契約期間:1年間(2回保守点検実施)
金額:年額28,000円 (税別) 消費税10%込:30,800円
内容:機器の点検、調整、給油、清掃+故障修理の際の出張費用が無償
(ただし、お客様の責による故障の場合など、出張費用を頂く場合があります。部品交換が必要な場合の部品代及び交換工事費は別途かかります。)
対応地域
対応地域:東京・神奈川・埼玉・千葉・九州一円・山口県(山口市・宇部市・下関市・萩市)※離島は相談